読書

『模倣犯』(宮部みゆき)

映画を先に見ていたから、犯人がどういう人間でどういう動機で事件を起こしたのか、わかっているつもりで読んでいたけど、実は映画とこの小説は全くの別物だった。 映画を見たのは随分と昔だから、記憶も大分あいまいになっているけど、確か「人間の進化には…

『ワンピース』(40巻)

会社の同僚から昨日借りてきました。 それで、さっき読み終わりました。ルフィの魅力って言ったら、とにかく真っ直ぐに仲間を信じて、仲間のためだったら何でもするっていうところですかね。こんな親分なら、付いて行きたいって思わせてくれます。頭は確かに…

『黒冷水』(羽田圭介)

作者は当時17歳だったそうだ。なめていた、と言ったら言い方が悪いが、実際そうだった。 貧困な語彙力、独りよがりなストーリーを覚悟していた。 ただ、若さが訴えかける情熱的な主張に興味があって、この本を開いた。 しかし・・・ 思っていたのと全然違…

『探偵倶楽部』(東野圭吾)

「これ、これ、これ」って感じ。久々に安心して読めるミステリー・・・ここのところ、ドロドロしたのばっかりだったから、東野圭吾さんに回帰することにしましたが、やはり正解でした。探偵倶楽部は金持ち専門の会員制探偵社なんですが、さすがプロっていう…

『殺戮にいたる病』(我孫子武丸)

毎日の通勤や、土曜日の病院通いで、かれこれ週に4時間ぐらい移動時間があるものだから、つい退屈しのぎに本を読んでしまう。書店でちょっと目に付いたものを、あまり深く吟味もせずに買ってしまうのだが、最近なんだか、エロいのやらグロいのやらに当たり…

『LAST』(石田衣良)

先日3話分の感想を書きましたが、残りの分について。「ラストホーム」上野のホームレスに新規参入したお兄ちゃんの話なんですが。上野といえば、昔、いろいろ食料を持ち込んで花見をした時のこと。お開きになった途端、わらわらとそれまで姿の無かったホー…

『LAST』(石田衣良)

まだ途中なんだけど、短編集なので、読み終わったお話から感想など。「ラストライド」 恐いお話です。実際に、ありそうな感じもします。幸せなことに、私はあんまりお金に困ったことはないですが、自営業をやってる人には、この平成不況は堪えたに違いありま…

『いつか片づけようと思いながらなかなかできないあなたへ』

実はまだ読み始めたばかりで、さわりだけ読んだところですが、なかなか参考になりそうな本です。掃除下手で怠け者なダメ女・・・と片づけられない自分に自己嫌悪をしばしば感じていますが、これが福音となってくれるでしょうか?飽きっぽい性格だから、しば…

『石に泳ぐ魚』(柳美里)

このタイトルを何処かで聞いたことがあった気がしたので、書店で文庫本が並んでいたときつい興味を惹かれて、買ってみた。彼女の作品は初めて読むのだけど・・・この本のボリュームの割には、読むのに時間がかかったのは、何でなんだろう。特徴的だと思うの…

『片想い』(東野圭吾)

これは、ちょっと前に読んだ本なのだけど、簡単に感想を。東野圭吾は好きだ。多分、今は一番好きな作家だ。ただ、この本はちょっときつかった。一度途中で挫けて、もう1回最初から読んだくらい。なんでかなぁ。 美月の顔が思い浮かばないからかなぁ?所謂「…

『時生』(東野圭吾)

単行本が出たとき、(あー、新刊だ。読みたいなぁー)って思ってたけど、ハードカバーの単行本は重いし高いし、通勤で読めないし。文庫出るまで待とうって思っていたのですが、案外早かったですね。先日本屋にずらっと平積みされた文庫が出てて、迷わず買い…

「疾走」重松 清

シュウジ――加速度的に転がり落ちる、嵌まり込む、出口の見えない暗闇の世界の中で、ようやく淡々と生きていく術を探り当てたというのに…確かに、未来に何も求めなければ、未来を恐れて死ぬ必要もない筈だった。希望があるから、未来を見るから、これから起こ…

『ハッピー・バースディ』(新井素子)

昨日も書いたんだけど、話が逸れてしまったのので、もう一度リベンジということで。新井素子を読んだのは「チグリスとユーフラテス」以来だ。相変わらずの独特な文体だけど、私はそれほど嫌いじゃない。ただ前作は強烈なメッセージがあったけど、今回の作品…

『ハッピー・バースディ』(新井素子)

なんとなく、すっきりしない。というより、あまりにも綺麗に終わり過ぎという感じ?狂気の世界を彷徨った挙句、遺書を書くことで、しっかりと正気の世界に戻って来た主人公「あきら」に同情はしても、共感は感じられない。むしろ、「裕司」あるいは「流花」…